ユニークな形をしたピラティスマシンは、一見初心者には扱いが難しいように感じることもあるでしょう。実際には、ピラティスマシンは様々なフィットネスレベルの人に合わせた強度調整が可能なため、運動初心者から上級者まですべての人に有益となるツールです。
また、全身の筋トレや柔軟性を高める効果があるほか、特定の筋肉にターゲットを絞ることもでき、自重で行うヨガやマットピラティスよりも、マシンピラティスはスピーディーで効率的にボディメイクが可能というメリットがあります。
本記事では、主要なピラティスマシンと器具の種類とそれぞれの効果をお伝えしていきます。
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代表的なピラティスマシンの種類
最も代表的なピラティスマシン4台、「Reformer(リフォーマー)」「Cadillac(キャデラック)」「Wunda Chair(ワンダチェア)」「Barrel(バレル)」の特徴と効果をお伝えします。
Reformer(リフォーマー)
リフォーマーは、多くのピラティススタジオで使用されている最も人気のあるタイプのピラティスマシンです。スライド式のボックス型プラットフォームとロープによって生まれる調整可能な負荷により、強度、柔軟性、バランスの構築に役立つ数百の動きを実行できます。
訓練されたピラティスインストラクターによる質の高いリフォーマーピラティスレッスンは、どのフィットネスレベルの人にも効率的な運動と優れた健康効果をもたらしてくれます。
リフォーマーには、基本的な動きを実行する初心者向けの小さなモデルから、より広々とした装置で複雑なポーズや様々なニーズを満たすことのできる大きなサイズのタイプがあります。一般的に使用される木製のリフォーマー、キャデラックと合体したタイプのリフォーマー、トラベルリフォーマーと呼ばれる折りたたみや分解可能なリフォーマーなどがあります。
リフォーマーピラティスの効果
リフォーマーは、姿勢、バランス、筋力、協調運動の改善に役立つ全身コンディショニングエクササイズを可能とさせます。
リフォーマーピラティスの主な効果には、柔軟性の向上、安定性とバランスの向上、コアの強度と安定性の向上、姿勢の改善、可動域の拡大が挙げられます。これらの効果により、より健康的な姿勢が促進され、慢性腰痛の緩和も期待できます。
リフォーマーは、体の動きに気を配りながら、徐々に自身に合った負荷をかけていくのに効果的です。バネ仕掛けの抵抗を使用することで、従来のエクササイズで感じられる衝撃を取り除き、体の関節への影響を軽減しながらエクササイズができます。
また、筋力と柔軟性の向上に役立つだけでなく、そのゆっくりとしたペースの動きは、心と体の両方に健康効果を与えることのできる貴重ななエクササイズであると言えます。
Cadillac(キャデラック)
トラピーズテーブルとしても知られるキャデラックは、多機能で用途の広いピラティスマシンです。スプリング(バネ)やロープを使って、様々なストレッチ運動と体幹強化ができる巨大なベッド型マシンになります。
足をストラップで固定して重力に逆らって運動しながら、難易度の高い複数のエクササイズが行えます。キャデラックでのエクササイズを通常のピラティスプログラムに組み込むことで、より技術的に洗練されたレッスンに進化せることができるでしょう。
アメ車のキャデラックのように威圧的な外観に見えますが、支柱に掴まることで寝起きもしやすく、実は初心者や高齢者にも最適なマシンです。
キャデラックピラティスの効果
キャデラックを使用することで80以上のエクササイズが可能となり、軽い抵抗と自重ベースのエクササイズとポーズを組み合わせることで、全身の筋力バランスを整えます。
リフォーマーのように個々の筋肉を鍛えるというよりは、マットピラティスやヨガのような自重ベースのエクササイズを、キャデラックによるサポートを受けながらより簡単に行い、体幹の強化、脊椎のバランス、柔軟性の向上効果が期待できます。
Wunda Chair(ワンダチェア)
ワンダチェアは、全体的なフィットネスと体幹の安定性を向上させるために設計されたもっとも有名なピラティスチェアの1つです。背の高いピアノ椅子に似ていますが、革新的なハンドルとフットプレートを備えており、パーソナライズドされたエクササイズが可能になります。
ワンダチェアは、スクワット、ランジ、レッグプレスなどの筋力トレーニングに活用でき、身体のコーディネーション、バランス、柔軟性の向上に貢献します。適した高さに簡単に調整できるため、初心者やピラティスエクササイズを新しい方法で上達させたい人にも推奨されます。
ワンダチェアピラティスの効果
ワンだチェアは、1940年代から使用されている伝統的なマシンピラティスの一種で、スタジオや自宅でのホームピラティスにも使用されています。
ワンダチェアの動きは、姿勢を改善し、他のピラティスエクササイズでは届かない深部の安定化筋肉に働きかけ、全身の筋肉群を引き締め、安定性、柔軟性、可動域を向上させるのに役立ちます。
主な効果として、腰と臀部の筋肉の強化と引き締め、上半身の可動性と柔軟性の向上、肩の安定性の向上、 股関節の可動域の向上などが挙げられます。
Barrel(バレル)
ピラティスバレルは、ストレッチや強化エクササイズを補助するために使用されるピラティス機器の一種です。後屈、前転、ひねりなど、幅広いピラティスのエクササイズの補助に役立ちます。
ラダーバレル、アークバレル、スパインコレクターの3つがピラティスバレルとして最も有名です。
バレルピラティスの効果
リフォーマーバレルとも呼ばれることの多いバレルピラティスは、特定の筋トレやストレッチを行うときに体をサポートします。特に、体を伸ばしながら行う腹筋や脊柱を支える筋肉強化の際に役立ちます。
自宅用ピラティスマシンのおすすめは?
自宅で使用するならワンダチェアがおすすめです。小型ながらも、筋力、柔軟性、バランス向上に必要な多様なエクササイズが可能な最適な機器です。より広いスペースがあり本格的なマシンピラティスを実践するなら、トラベルリフォーマーと呼ばれる折りたたみや分解可能なリフォーマーも良いでしょう。
スタジオ使用に最適なピラティスマシンは?
マシンピラティススタジオで基本的に使用されるのはリフォーマーです。リフォーマーでは本質的なピラティスエクササイズのほとんどを行うことが可能です。運動初心者から上級者まで、すべてのフィットネスレベルの人に適したピラティスエクササイズが可能な万能マシンですね。
アクロバティックなムーブに挑戦したい方は、キャデラックを使用して通常のピラティスルーティンにエッセンスを加えても良いでしょう。キャデラックは上級者だけでなく、より簡単なエクササイズを行いたい初心者にも向いていますが、日本ではリフォーマーピラティスの方がより一般的に利用しやすいでしょう。
ピラティスで使用する器具(道具)の種類
ピラティスでは、様々な小型器具(道具)を使用して、運動効果を高めるプログラムがたくさんあります。以下に代表的な道具を紹介します。
ピラティスマット
マットピラティスは、床に敷いたクッション付きのマットを使用します。ピラティスマットは簡単に小さく丸めることができます。ピラティスは背骨や尾骨で床を転がる運動があるので、マットは背中を支えられる厚さが必要です。ヨガマットは厚さ10mm以下のものが主流ですが、ピラティスマットですと厚さ12mm以上が推奨されます。
ピラティスバンド
ピラティスバンドは、ピラティスのエクササイズに負荷をかけるために使用されます。エクササイズバンドは「セラバンド」が有名ですが、用途や使い勝手によってその他のゴムバンドも検討しましょう。
ピラティスローラー
フォームローラーを使用して、ストレッチと筋膜リリース効果を得ながら行う応用的なピラティスがあります。筋膜リリース用の凸凹したフォームローラーよりは、ピラティスエクササイズ向けの滑らかな円柱型のピラティスローラーがよく使用されています。
ピラティスボール
ピラティスには、あらゆるサイズのボールを使用したエクササイズもあります。バランスを取ったり、ポーズの補助として使用します。
ピラティスリング
ジョセフ・ピラティスがコアの強度を向上させるために考案したリングは、ピラティスの代表的なツールの1つです。脚の間や様々な箇所でリングを挟んで使用することで、適度な負荷をかけながらよりエクササイズの効率を高めます。
まとめ
あなたのニーズや目標に合わせてピラティスマシンを選択すべきですが、現実的に考えるとリフォーマーを使用したマシンピラティスから始めるのがベストな選択です。
下記の記事で紹介しているように、リフォーマーを使用したマシンピラティススタジオは日本にもたくさんあるので、まずは自分のペースで楽しくリフォーマーピラティスを覚えていくと良いでしょう。
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