整体師やリラクゼーションセラピストの仕事内容と働き先、リアルな給料事情(年収)や勤務時間、年収アップや成功の方法について、経験者が徹底解説します。
国家資格保持者による治療院以外の、整体サロンやリラクゼーション(マッサージ)サロンにおける内容となっています。
これから整体師やセラピストの道へ進みたいという方はぜひ参考にしてください。
整体師・セラピストの種類と仕事内容
整体師・リラクゼーションセラピストの種類をざっくりまとめると下このような感じになります。
セラピストの種類
- 整体
- カイロプラクティック
- オステオパシー
- 骨格調整系
- 美容整体
- もみほぐし・ボディケア
- アロマセラピーマッサージ
- タイ古式マッサージ
- 足つぼ・リフレクソロジー
- バリニーズ、ロミロミ、アーユルヴェーダ、ヘッドスパなど
- ヒーリング&スピリチュアル系
詳しく世界のマッサージの種類などが知りたい方は下の記事をご覧ください。
仕事の内容としては、上記の施術がメインで、それに関わる接客業務、お店によっては受付業務や清掃等があるといった具合です。
正社員や時給制のアルバイト契約でしたら、施術以外にも店舗運営に関わる業務全般を行うことになるでしょう。
温泉やスーパー銭湯などの温浴施設内勤務や、ホテル内勤務ですと、受付業務なしで黙々とマッサージだけを行う店舗もあります。
主な仕事内容
- 予約管理
- 受付対応
- 施術(マッサージ)
- アフターフォロー
- 清掃
- 備品整理(発注業務)
- カルテ記入・整理
整体師・セラピストの働き先
整体師・リラクゼーションセラピストとしての働き先について説明します。
「整体・ボディケア・もみほぐし」のセラピストを目指したいのであれば、路面店や複合施設内のリラクゼーションサロンか整体院に勤めるか、温浴施設内にテナントとして出店している会社に勤めるかになります。
最近巷に溢れている、60分3000円クラスの格安マッサージ店もこちらに該当します。
また、より治療系の技術を学びたいのであれば、無資格でも雇ってくれる整骨・接骨院は実はあったりもします。
「アロマセラピーマッサージ」ですと、街なかのリラクゼーションサロン、数は限られてきますが温浴施設、高級路線ですとホテルスパ、あとはちょっと怪しい店舗も多いので注意が必要ですが出張マッサージ店なんかもあります。
「タイ古式マッサージ」でしたら、路面店のタイ古式マッサージ専門店に勤めるのが王道ですが、温浴施設にも少ないですがあることはあります。
「足つぼ・リフレクソロジー」だと、専門店か温浴施設になります。
もちろん足つぼやリフレ一本でやっていくのもアリですが、せっかくならボディケアやアロママッサージなど、他のマッサージも学んだ方が、セラピストとしての幅も広がります。
その他のバリニーズ、ロミロミ、アーユルヴェーダ、ヘッドスパなどのセラピストになりたい方は、サービスを提供しているお店自体が限られてきますので、そこにアタックして勤務するか、スクールに通ってご自身でお店を開くかになってきますね。
ではこの中で、どの職場で働くのがおすすめかと言いますと、未経験で初めに働くなら「温浴施設」になります。
理由としては、まず給料が良い点ですね。
路面店ですと格安マッサージ店が増え過ぎていて価格崩壊が起こっています。
今や60分3000円が当たり前になっていますよね。
一方、温浴施設内はまだ高価格がキープされています。
温浴施設内で働く場合は、基本的に業務委託契約となり、歩合制になりますので、施術単価が高ければ、それだけお給料も高くなります。
詳しくは後ほど説明しますね。
あとは何といっても、数をこなすことができることです。
マッサージが上手になるには、やはりどれだけお客さんに入ることができるかなので、その点で路面店に比べて温浴施設は圧倒的に強いです。
1日に3人のお客さんしか入れないのと、1日に6人のお客さんに施術できるのとを比べたら、1年でみると歴然とした経験の差が生まれてしましますよね。
もちろん温浴施設の人気度や、スタッフの数によってお客さんに入れる数は変わってきますが、それでも路面店よりは高単価で客数も多いでしょう。
また、様々なマッサージ技術を覚えられるのも素晴らしいところです。
これも施設によりますが、ボディケアと足つぼは、ほぼ確実にセットで覚えられますし、店舗によってはタイ古式マッサージやヘッドマッサージやハンドリフレクソロジー、女性ですとそれに加えアロマオイルマッサージも習得できます。
出張マッサージも、単価が高く太いお客様を捕まえるといった意味では良いですが、いかんせん数をこなすことはできないので、初めに経験と実力を積むには不向きです。
どの店舗で、どんな種類の整体やリラクゼーションサービスを提供しているかをチェックして、あなたに合った職場を選びましょう。
セラピスト求人サイトで圧倒的に有名なのは「リジョブ」です。未経験可のセラピスト求人情報がたくさんあるので、一度チェックしてみましょう。
整体師・セラピストの給料・平均年収・勤務時間は?
気になるお給料の面ですね。
整体師やセラピストの平均年収は約360万円と言われています。(平均時給だと1,000円強)
しかしこれは、アルバイト契約の時給制と、業務委託契約の歩合制で大きく変わってきます。
リラクゼーション会社で正社員として働く道もありますが、こちらはセラピストを目指す人ではなく、店長になって店舗運営に携わりたい方や、エリアマネージャーとして店舗を統括したい方向けですので、ここでは割愛します。
大ざっぱに分けると、リラクゼーションサロン・タイ古式マッサージ店・アロマセラピーマッサージ店などの路面店はアルバイト契約の時給制が多く、温浴施設・ホテル内マッサージ・出張マッサージ店は業務委託契約の歩合制が多いです。
路面店でも、一部の格安マッサージ店は歩合制を取り入れていたり、全国に何店舗も展開しているリラクゼーションサロンやアロママッサージサロンは正社員や契約社員として雇用している会社もあります。
アルバイトの時給や勤務時間、正社員・契約社員の月給は、そのサロンや会社によってかなり違いがあり、ここでは具体例は挙げられないので、ご自身で求人情報をチェックしてみてください。
業務委託の歩合制については、完璧ではありませんが、一例として紹介しますので、参考にしてみてください。
温浴施設勤務(1年目)僕の場合
分給40円 x 平均施術時間250分 x 勤務日数24日 = 月給240,000円 = 年収288万円
※1日拘束時間10時間、月6休み
現在はスタートの分給がやや下がって37円ぐらいが相場でしょうか。
僕の場合は半年後には42円になって、その時には指名客もいくらか付いていたので、1日の施術時間も250分~300分程度でした。
なので月給としては、24万~30万ぐらい、年収でしたら300万円前後といったところですね。
業務委託なので、その額がまるまる手取り額になります。
確定申告は自分でやる必要がありますが、やり方次第でだいぶ抑えることができるので、正社員のように手取りががっつり減るということはありません。
温浴施設勤務(3年目)僕の場合
分給48円 x 平均施術時間320分 x 勤務日数22日 = 月給337,920円 = 年収405万円程
※1日拘束時間9時間、月8休み
職場は変わっていますが、この頃になると分給も上がっていますし、指名客もついているので、月にしっかり8日休んでも、平均的にはこれぐらい稼げる感じでした。
職場にいる時間は9時間ですが、実働の施術時間は5時間程度なので、時給換算すると2800円超えですね。
余りの4時間は完全フリーでしたので、小説を読んだり、ビジネスの勉強をしたりしていました。
僕は休日はしっかり確保したい方だったのでこの程度でしたが、月に4休の人や、1日12時間勤務とかいう人は、月給50万を超える人はザラです。
バレエカンパニーでのセラピスト(正社員)僕の場合
月給25万円
※1日拘束時間9時間、月8休み
これはちょっと稀なお仕事ではあるのですが、僕が某有名バレエカンパニーでセラピストとして働いていた時の給料です。
正社員でしたので、ここから諸々引かれる感じですね。
Googleでのオフィスマッサージ
時給:シークレット
秘密保持契約を結んでいたので、給料はお答えできないのですが、温浴施設、個人での出張マッサージと並行して、週に1回、Googleの六本木オフィスで社員さん向けにリラクゼーションマッサージを行っていました。
福利厚生の一環でしたので、社員さんは格安で受けられるという制度ですね。
必ず60分7枠がすべて埋まるほど人気でしたね。
時給もかなり良かったので、すごく恵まれている環境です。
ただ、評価制度もあり技術はかなり高いものが求められますので、いきなり仕事をGETするのは難しいかと思います。
路面店や温浴施設などでしっかりと経験と実力を積んでからの挑戦となるでしょう。
大手IT企業さんはこういった福利厚生にも力を入れていますので、オフィスマッサージは今後ますます需要が高まりそうです。
その分、価格競争にも巻き込まれそうですが。
格安マッサージ店勤務(路面店)例
分給32円 x 平均施術時間240~360分 x 勤務日数22日 = 月給16,896~253,440円
※1日拘束時間9時間、月8休みの場合
上の条件だとこのぐらいになるかと思います。
単価が安い分、分給も低いですが、回転率は高く指名客もつきやすいはずですので、人気セラピストになれれば月30万も可能でしょう。
実際にはもっと長時間働いている方が多いと思います。
業務委託の場合、ある程度経験を積んで、実力もついてきたら、歩合の交渉もできますし、勤務時間もかなり融通がきくようなってくるので、自由に稼ぎやすい環境が整います。
僕もセラピスト5年目ぐらいになると、温浴で分給50円の週4日勤務、週1でGoogleでオフィスマッサージ、たまに個人で出張マッサージと、かなり自由に働いて、コンスタントに月35万円以上は稼いでいました。
僕は1日8時間勤務、週休2日を貫いていたので、この程度でしたが、1日12時間以上働いていたり、週休1日なんかの人もザラにいましたので、そんな人は40万以上は当たり前、繁忙期は5~60万以上稼ぐという感じでした。
アロママッサージがある店舗だと、単価も高いので、歩合制の場合は女性の方が圧倒的に稼げる職場でもあります。
また、同じ職場に長く勤めて、指名客で埋まるぐらい人気のセラピストになれば、1日8~9時間勤務で20,000~25,000円ぐらいは稼げます。
年収アップ・成功の方法は?
一番分かりやすいキャリアアップ・成功の道としては、整体師・セラピストとして経験を積んだ後に、独立することでしょう。
年収アップを目指すのであれば、大半のセラピストは一度は独立を考えるでしょう。
整体院・リラクゼーションサロン経営、自宅でプライベートサロン開業、出張整体など、様々な道が開けてきます。
このリラクゼーションやマッサージ業の営業というのは、ローリスクのビジネスとして有名です。
あのホリエモンさんもおっしゃっていることですが、まず第一に仕入れコストとランニングコストがほぼゼロということですよね。
基本、体一つあればやっていける職業ですので、ベッドや備品、消耗品など多少の初期費用と微々たるランニングコストだけで営業の継続が可能です。
出張マッサージなら初期費用はほとんどゼロに近いですし(HPや広告費は別)、自宅サロンでしたら20~30万あれば十分、家賃を除けば小規模なリラクゼーションサロン(ベッド3床未満)だと100万~200万ほどの初期投資で店舗経営ができてしまします。
実店舗でここまで初期費用とランニングコストがかからずに営業できるビジネスは他には滅多にありません。
一般的な整体院・リラクゼーションサロンですと、ベッド1台で50万円ほどの売り上げがあれば、かなり良い方です。
やり方次第では、単価や回転率を上げて、大幅に売り上げを増やすことも可能です。
あなたがゴッドハンドと言われるほどの凄腕の持ち主であれば、苦労はないでしょう。
しかし、そんなに簡単にゴッドハンドにはなれません。
テレビやYouTubeで見るゴッドハンドと言われている人達の9割以上が、人並み外れた特別な才能があった訳ではありません。
彼らは抜群にプロモーション能力に優れているのです。
言い方を変えれば、非凡な技術力がなくても、ホームページやSNS・YouTubeで上手な自己発信ができれば、大金を稼ぐ可能性は秘めています。
これからの時代の収入アップのキーポイントは、やはり自己発信力になってくるでしょう。
「美容整体師川島さん」や「Kazuya Sakoda」さん、「GENRYUチャンネル」さんなどが成功例です。
しかし、必ずしも独立や大金をゲットすることが、最終目標・最高峰という訳ではありません。
雇われでも、マッサージ技術や接客のスキルを磨き、人気セラピストになって指名客が増えれば、十分すぎるお金を手にすることはできます。
色々な職場を渡り歩き、様々なマッサージを習得することで、セラピストとしての幅を広げることもできるでしょう。
セラピストには、お金を稼ぐよりももっともっと大切なことは沢山あります。
あなた自身が思い描く整体師やセラピスト像を大切にして、あなたにとっての真のセラピストを目指していきましょう。
さいごに
整体師やセラピストの仕事内容や給料事情については以上となります。
本記事の内容も含め、「整体師やセラピストとは」「資格の種類」「セラピストのなり方」「やりがいや苦労」「仕事内容」「給料事情」「成功のヒント」「失敗しない方法」「おすすめスクール」まで、整体師やマッサージセラピストを目指す方向けに、失敗しない整体師・セラピストへの道を徹底的に解説していますので、興味のある方はこちらの記事をぜひご覧ください。
【失敗しない】整体師・セラピストへの道!おすすめスクールも
整体師やセラピストは、人の心と身体を癒すことができ、そして自分自身の健康や幸福度を高めることのできる、最も素晴らしくやりがいのある仕事だと僕は心から思っています。 「マッサージが好き」「人を癒したい」 ...
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