腰痛対策には高反発マットレスの使用が必須です。
腰痛だけでなく、肩こりや様々な体の不調、質の高い睡眠にとっても、非常に効果的です、
高反発マットレスは、触ると柔らかく感じるのが特徴です。
低反発マットレスに比べると、そのファーストタッチや寝心地の違いには歴然とした差があります。
しかし、世間一般的には、「高反発=硬い」という認識を持たれている方が多いのではないでしょうか?
これは、反発力の高さを表すニュートン(N)の値による誤認識が原因です。
「ニュートン値が高い=硬いマットレス」ということではありません。
分かりやすく解説していきましょう。
マットレスの硬さとニュートン(N)の関係
ニュートン(N)は、物の力や重量を表す単位ですね。
重力の関係があるので、地球上では、質量1kgの物体の重量は約9.81Nとなります。
マットレスの反発力も、このニュートンで表されます。
一般的に言われる、マットレスの硬さとニュートンの関係は以下の通りです。
ニュートン(N) | 硬さ |
110以上 | 硬い |
76~109 | 普通 |
75以下 | 柔らかい |
この表現が少し誤解を与えてしまっているのです。
通常、高反発と呼ばれるマットレスは、ニュートン値が110以上になります。
したがって、「高反発=硬い」と認識されてしまいます。
しかし、実際に高反発マットレスに触るもしくは横になると、とても柔らかく感じるはずです。
例えば、高反発マットレスで有名なイタリアのマニフレックス社のメッシュウィングというマットレスは、ニュートン値が170Nとなっています。
数字上はかなり硬いマットレスということになってしまいますが、実際は低反発マットレスよりも圧倒的に柔らかく感じます。
高反発マットレスは、横になると非常に柔らかく感じますが、沈み込んだ体をしっかりと包み込みながら支え返してくれるのが特徴です。
ニュートン数はあくまで押し返す反発力を示すもので、直接押し込んだ感覚を示すものではないということを理解しましょう。
反発力を示すニュートン値も当てにしてはいけません
残念ながら、反発力を示すニュートン値も完全に当てになるわけではありません。
これは、測定方法が適切ではないためです。
日本工業規格(JIS)によると
製品から50×380×380mmの試験片を切り出して、φ200mmの加圧板で垂直方向に始めの厚さの70%ひずみ量まで押し込む操作を3回繰り返した後、直ちに始めの厚さの40%ひずみ量まで押し込み、静止後30秒経過した時の荷重を読み取る。
となっています。
この方法では、元のマットレスの厚さが考慮されていませんし、押し込む力(横になる人の体重)も考慮されていません。
先ほども述べましたが、N値は「硬さ」ではなく「反発力」を示す目安となるものとだけ覚えておきましょう。
ニュートン値の他にも、鉄球を落下させて、その跳ね返りの高さを図る「反発弾性(%)」を示す値もあるのですが、素材の質感によっても測定値が変わってくるため、あまり参考にはなりません。
ラテックスのようなゴム素材のマットレスの反発弾性がおのずと高くなります。
マットレスの最適な硬さやニュートン値は?
以上のことから、ニュートン値によってベストなマットレスを決定することは、どうしてもできません。
ニュートン値だけを当てにしてマットレスを選ぶと必ず失敗します。
体重の重い人は110N以上のマットレス、体重の軽い人は75N以下のマットレスというような選択方法は絶対にしないでください。
なぜなら、N値は硬さではないからです。
体重40kgの女性が、75N以下の低反発のマットレスを使用した場合、全く体が沈み込まないただの硬いベッドになってしまいます。
枕にも同じことが言え、高さのある低反発枕を使用すると、頭が沈み込まないので、必ず肩や首を痛めます。
十分に注意しましょう。
腰痛対策におすすめのマットレスの選び方
個人的には、体重の軽い人も重い人も、質の良い高反発ウレタンフォームを使用しているマットレスが最善だと考えています。
高反発ウレタンマットレスであれば、どんな体重の人でも柔らかく沈み込み、全身の体圧を分散させながら支え返してくれるので、腰痛・肩こり・安眠に非常に効果的です。
一概に高反発マットレスといっても、全く異なる素材を使用して名前だけ「高反発」を利用しているメーカーさんも多いので、知名度の高い世界的メーカーのものがおすすめです。
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