ストレス解消やイライラを抑える効果のあるおすすめの食べ物や飲み物を紹介します。
急性のストレスによるトラブルを回避するのは難しいかもしれません。
しかし、慢性的なストレスやイライラを特定の食べ物や飲み物で和らげることは十分可能です。
慢性的なストレスはあなたの心身の健康に深刻なダメージを与える可能性があります。
実際に、ストレスは心臓病やうつ病、特定の癌のリスクを高める可能性が報告されています。
2016年にJournal of Nutrition&FoodSciencesに発表されたレビューでは、オメガ3脂肪酸、トリプトファン、フェニルアラニン・チロシン、テアニン、ビタミンC、ビタミンB群、マグネシウム、セレンといった栄養素が、ストレスやイライラを抑える可能性があると述べています。
複数の研究により、ストレスやイライラを軽減する可能性があると示唆された栄養素は以下の通りです。
ストレスに効く栄養素
- オメガ3脂肪酸
- トリプトファン
- フェニルアラニン・チロシン
- テアニン
- ビタミンC
- ビタミンB群
- マグネシウム
- セレン
- カルシウム
- コリン
- タウリン
- ポリフェノール
これらの栄養素の量と質が、感情・動機・気分を制御する体の神経回路に影響を与えると言われています。
また、複数の研究により、食事と密接に関係している腸内細菌や腸の健康状態が、気分・感情・心理的健康に影響を与えることもわかってきています。
上記の栄養素をふんだんに含んだ、ストレスやイライラ解消に効果的と言われるおすすめの食べ物や飲み物を紹介していきますので、ぜひ慢性的なストレス緩和に役立ててみてください。
ストレス・イライラ解消におすすめの食べ物16選
1. ハーブティー・緑茶
温かいお茶を飲むことは、落ち着きを取り戻し、ストレスやイライラを和らげる最良の方法の1つでしょう。
温かい飲み物を飲むことで自体に癒し効果がありますが、ラベンダーやカモミール、パッションフラワーといった特定のハーブには高いリラックス効果やストレス緩和効果があります。
カモミールは、古くから自然のストレス軽減剤として使用されてきたハーブで、安眠効果や不安やうつ症状を軽減する効果があります。
ある研究では、カモミール排出物を摂取した参加者は、コルチゾールレベルが低下し、不安症状が改善することが示されました。
ラベンダーもストレス緩和に何世紀にも渡って使用されており、心を落ち着かせる鎮静効果、安眠効果、神経性の不調や消化器系の不調にも効くと言われています。
パッションフラワーは、脳内のGABAレベルを高め、リラクゼーション効果を促進させるとされています。
ストレス緩和やリラックス効果の高いハーブは以下の通りです。
ストレスに効果的なハーブ
- カモミール
- ラベンダー
- パッションフラワー
- バレリアンルート
- アシュワガンダ
- セントジョンズワート
また、緑茶や抹茶には強力なストレス解消作用を持つL-テアニンが豊富に含まれています。
15日間の研究で、抹茶粉末の入ったクッキーを食べた被験者たちが、ストレスレベルを評価する際に用いられる唾液α-アミラーゼ活性の有意な低下を示しました。
カフェインの過剰摂取は良くないですが、緑茶に含まれる程度の少量のカフェインなら問題はないとされています。
緑茶はポリフェノールの一種であるフラボノイドも豊富に含まれており、これも神経の炎症を抑える効果があると言われています。
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2. チョコレート
意外かも知れませんが、チョコレートには化学的影響と感情的影響の2つの方法でストレスを軽減する効果があります。
チョコレートを食べることの贅沢感は心理的にプラスな影響を与え、気持ちをリラックスさせます。
また、チョコレートにはポリフェノールなどの豊富な抗酸化物質が含まれており、体内のストレスホルモンのレベルを下げると報告されています。
ただ、人工甘味料や添加物の量には注意が必要です。
できればダークチョコレートにして、1日30g以下を目安に食べることが望まれます。
コンビニでも市販されている、GABAを配合したチョコレートはストレスやイライラの軽減にも良いでしょう。
GABAには興奮系ホルモンの放出を抑え、心理的なストレスを軽減する作用があるとされています。
3. サツマイモ・玄米・そば
サツマイモのような栄養豊富な炭水化物を食べると、ストレスを軽減するホルモンであるセロトニンのレベルを高め、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるのに役立ちます。
炭水化物の中でもサツマイモは優れた食べ物で、ビタミンCやカリウムなどストレス軽減に重要な栄養素が豊富に含まれています。
玄米、全粒穀物、そばなども、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富なため、白い炭水化物に比べて血糖値の急速な上昇といった影響が少ないのでおすすめです。
高食物繊維は腸内環境を健康に整えるのにも役立ちます。
4. マグロ・サーモン・青魚
マグロやサーモン、サバ、イワシ、アジなどの青魚は、ストレスレベルを下げて気分を改善するのに役立つとされる、オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)とビタミンDがとても豊富です。
オメガ3脂肪酸は脳の健康に不可欠なだけでなく、ストレスやうつ病の症状を緩和する効果も期待されています。心臓病や脳卒中のリスクを低減させることでも有名ですね。
ビタミンDはメンタルヘルスとストレス調節にも重要な役割を果たしており、ビタミンDが不足することで不安やうつ病のリスクの増加にも関連していると言われています。
オメガ3脂肪酸が豊富な魚を週2回以上摂るバランスの良い食事をしていれば素晴らしいのですが、魚をあまり食べない方はサプリメントで代用することも必要です。
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5. アボカド
アボカドでもオメガ3脂肪酸を摂ることができます。
オメガ3脂肪酸は、ストレスや不安の軽減以外にも、集中力を高め、気分を改善することも知られています。
6. 牛乳(カルシウム)
就寝前に温かいミルクを飲むことは、古くからの安眠のための家庭の知恵ですよね。
温かいミルクは心理面だけでなく、体へのリラックス効果も期待されています。
2012年の研究によると、カルシウムが豊富な食品は骨の健康のために不可欠ですが、これらはうつ病の軽減にも役立つ可能性があると示唆されています。
カルシウムとビタミンDを含んだ牛乳やその他の乳製品は、筋肉をリラックスさせ、気分を安定させるのに役立ちます。
2017年に発表されたある研究では、月経前症候群(PMS)の症状も緩和できることがわかりました。
カルシウムを多く含む食べ物は、牛乳や乳製品の他に、ケール、小松菜、ほうれん草、大根の葉、小魚などがあります。
7. ナッツ・種子・豆類
ナッツ・種子・豆類は健康的なオメガ3脂肪酸と一緒に、ビタミンB群を含む栄養素でいっぱいです。
ビタミンB群は健康的な食事のための重要な栄養素であり、ストレス軽減に役立ちます。
アーモンド、ピスタチオ、クルミは血圧レベルを下げるのにも役立つ可能性があります。
過去の研究によると、 特にピスタチオはストレスレベルを下げる効果が報告されています。
ナッツ・種子・豆類はマグネシウムも豊富です。
2017年研究で、マグネシウムが軽度から中等度の不安神経症の人に効果があったと報告されています。
ナッツ類Mg含有量
食材100gあたり
- カボチャの種 530mg
- ヒマワリの種 390mg
- ゴマ 370mg
- ブラジルナッツ 320mg
- アーモンド 310mg
- 大豆 290mg
- 黒豆 220mg
また、ナッツ・種子・豆類には、うつ・ストレス・不安の症状を和らげるトリプトファンも多く含まれています。
他にも、豆類にはマグネシウム、カリウム、ビタミンB群、亜鉛、セレン、マンガン、銅などのストレスと戦うビタミンやミネラルが豊富です。
8. 海藻
海藻類のマグネシウムの含有量はすべての食材の中でも群を抜いて豊富です。
マグネシウムは血管を弛緩させることで頭痛を防ぐことも期待されています。
また、海藻にはビタミンB2も豊富に含まれており、ストレスやイライラの解消だけではなく、ありとあらゆる心身の健康にとってのスーパーフードと言えるでしょう。
海藻類Mg含有量
食材100gあたり
- あおさ 3200mg
- あおのり 1400mg
- わかめ 1100mg
- こんぶ類 720mg
- ひじき 640mg
9. 柑橘系果物
複数の研究により、高レベルのビタミンCがストレ緩和に役立つ可能性があることがわかっています。
2015年の研究では、1日500mgのビタミンCが参加者のストレスを低下させ、不安予防の効果もあったと報告しました。
他の研究では、ビタミンCを摂取したグループの不安レベルが大幅に低下していることを発見しました。
アセロラやグァバにビタミンCは豊富ですが、手に入りやすい果物としては、オレンジ、キウイ、グレープフルーツ、イチゴなどがあります。
野菜ですと、パプリカ、ブロッコリー、ケール、カボチャなどにビタミンCが豊富に含まれています。
10. 発酵食品
発酵食品に多く含まれるプロバイオティクス(善玉菌)は、健康な腸をサポートする上で欠かせない成分です。
プロバイオティクスは免疫システムを高め、有害なバクテリアから保護し、栄養素の消化と吸収を改善するのに役立ちます。
腸の健康が不安・うつ症状・気分の改善と直接的な関係があることをは、複数の研究で報告されており、腸内細菌がセロトニンやGABAなどの神経活性機能を備えた分子を生成し、気分にプラスの影響を与えることがわかっています。
ヨーグルトや乳酸菌飲料、ぬか漬け、味噌、キムチ、納豆などの発酵食品が優れた供給源になります。
11. レバー
牛・豚・鶏などのレバーには、ストレスコントロールに不可欠なビタミンB群、特にB12、B6、B2(リボフラビン)、葉酸が豊富に含まれています。
ビタミンB群は、気分の調整に役立つドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質の生成に必要な栄養素です。
ビタミンBを補給したり、レバーなどを食べることで、ストレスを軽減できる可能性があります。
ある研究では、ビタミンBサプリメントがストレスレベルを低下させ、気分を大幅に改善することがわかりました。
12. 卵
卵には様々な栄養素が豊富に含まれていて、自然のマルチビタミンと呼ばれることもあります。
全卵には、ストレス管理に必要なビタミン、ミネラル、アミノ酸、抗酸化物質が豊富に含まれています。
全卵は特にコリンという成分が豊富で、これはごく少数の食品に大量に含まれる栄養素です。
コリンは脳の健康に重要な役割を果たし、ストレスから保護する可能性があることが示されています。
動物実験では、コリンサプリメントがストレスを緩和し気分を高める可能性があると報告されました。
また、卵には大量のトリプトファンが含まれています。
トリプトファンは、気分を調節する神経伝達物質であるドーパミンとセロトニンの元となる物質です。
トリプトファンを多く含む食事をとることで、気分を高め、うつ病・ストレス・不安の症状を和らげることができます。
13. 貝類
貝類にはタウリンなどのアミノ酸が豊富です。
タウリンや他のアミノ酸は、ストレス反応の調節に不可欠なドーパミンなどの神経伝達物質を生成するのに必要です。
タウリンには抗うつ効果がある可能性があると研究で報告されています。
疲労回復効果があるとして栄養ドリンクに含まれていることで知っている方も多いでしょう。
貝類や甲殻類にはビタミンB12、亜鉛、銅、マンガン、セレンも含まれており、これらすべてが気分を高めるのに役立つ可能性があります。
2,089人を対象とした日本の研究では、亜鉛、銅、マンガンの摂取量が少ないことと、うつ病や不安症状が関連性が指摘されています。
タウリンが豊富な食べ物は、牡蠣、あさり、しじみ、ほたて、はまぐり、たこ、かに、いか、アジ、サバ、ブリ、カツオなどです。
14. ブロッコリー
ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜は健康にとってたくさんのメリットがあります。
アブラナ科の野菜が豊富な食事は、特定のがん、心臓病、うつ病などの精神障害のリスクを低下させる可能性があります。
また、アブラナ科の野菜はうつ症状やストレスを軽減するとされている、マグネシウム、ビタミンC、葉酸などの栄養素が凝縮された食べ物です。
ブロッコリーはまた、鎮静作用と抗うつ作用をもたらす可能性のあるスルフォラファンも豊富です。
キャベツ、大根、白菜、カリフラワー、ルッコラ、ケール、小松菜、水菜、チンゲン菜などもアブラナ科の野菜です。
15. ブルーベリー
ブルーベリーやその他のベリー類には、強力な抗炎症作用と神経保護作用を持つ、抗酸化物質のフラボノイド(ポリフェノールの一種)を多く含んでいます。
ポリフェノールは、ストレス関連の炎症を軽減し、ストレス関連の細胞損傷を保護する可能性も期待されています。
ポリフェノールが豊富な食品を食べることで、うつ病を予防し、ストレスを溜めづらくする効果もあります。
ブルーベリー以外にも、赤ワイン、緑茶、チョコレート、コーヒー、そば、玄米、豆類などに、ポリフェノールが多く含まれています。
16. 食物繊維
食物繊維が豊富な食べ物は、腸にやさしく、ストレスを軽減する役割を果たすこともわかってきています。
2018年の発表で、高繊維食は、不安・うつ症状・ストレスの軽減と関連している可能性があると報告されています。
マウスを使用した実験では、食物繊維が酸化ストレスや炎症と戦うのに役立つ可能性があることが示唆されました。
また、食物繊維が豊富な食品を食べることで、血糖値のバランスを保つのに優位なこともわかってきています。
血糖値の低下は、倦怠感、不安、震え、神経過敏、集中力の低下を引き起こし、心身のストレスに多大な影響を与えます。
食物繊維が豊富なきのこ、豆、イモなどの野菜や、海藻類を食べることで、ストレス管理や心身の健康に役立つでしょう。
まとめ
急性のストレスによるトラブルを回避するのは難しいかもしれませんが、慢性的なストレスやイライラは上記の食べ物を摂ることで、ある程度管理することはできるかもしれません。
慢性的なストレスはあなたの心身の健康に深刻なダメージを与え、心臓病やうつ病、特定の癌のリスクを高める可能性が報告されています。
ぜひストレス緩和に役立つ食べ物をバランスよく食べて、慢性的なストレス回避に役立てましょう。