今日は、エステティシャンやマッサージセラピストさん向けに、外国人のお客様の接客時に役立つ、かんたん英語フレーズ集を紹介します。
体の部位や、肩こりや腰痛といった体の不調などを表す、マッサージ用語の英単語も紹介しますので、ぜひお仕事にご活用ください。
お知らせ
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クールジャパンの1つとして促進しても良いぐらい、日本の繊細なマッサージ技術とおもてなしの精神に溢れる接客は、外国人の方に素晴らしく魅力的に映っています。
コロナが収束すれば、これまでの推移通りに、訪日外国人のお客様は右肩上がりに増えていくことでしょう。
そのような中で、せっかく楽しみに日本のマッサージを受けに来る外国人のお客様に対して、全く英語が話せないというのは、非常にもったいないです。
完璧な英会話能力が必要なわけではありませんが、せめて日本のおもてなしの心が伝わる程度の、またお客様の要望を把握できる程度の英語力は身につけておいて損はありません。
僕自身、アメリカの大学を卒業し、人気の温浴施設やGoogleのオフィス内でセラピストをしていたこともあり、多数の外国人のお客様を接客してきましたが、マッサージ関連の英語というのは、なかなかニュアンスが難しいのです。
なので今日は、限りなく簡単に、なおかつ意図をしっかりと伝えられるような、接客英語フレーズを紹介します。
できればこれらのフレーズを覚えて、会話での直接コミュニケーションを取って頂きたいところですが、施術時に外国人のお客様に見せて使えるような英語フレーズシート(フリー素材)も用意したので、プリントアウトしてご活用ください。(温浴施設で働いていた時の、全く英語を話せない年配の方などは、このシートをお客様に見せて、指差しで伝えていました。)
後半では、体の各部位や不調を表すマッサージ用語の英単語も記載しているので、必要な方はご覧ください。
セラピスト向け【マッサージかんたん接客英語フレーズ集】
マッサージセラピストさん向けの、かんたんな接客英語フレーズ集です。
お客様も英語がネイティブとは限らないので、難しい単語を使う必要はありません。
限りなく簡単に、また的確に意図を伝えられるようにまとめてあります。
発音も実際の英語に近いカタカナ表記にしているので、声に出して練習してみましょう。
1. あいさつ
「いらっしゃいませ!お越し頂きありがとうございます。」
Hello! Thank you for coming.
ヘロー!センキュー フォー カミン
いらっしゃいませは、基本的に「Hello」で大丈夫です。
朝・昼・夜、すべて「ヘロー」でOKです。
フランクな感じのお客様で、向こうから「Hi」と言ってきたら、「ハーイ」で返しても全く問題ありません。
そこはお店や接客の雰囲気にもよるのでTPO(時と場合)によって使い分けましょう。
ただ、「Hello」だけだと、なんとなく素っ気ないので、「Thank you for coming.」ぐらい付けたしておけば印象UPです。
少し会話をしたいのであれば、「How are you today?」などと聞いても良いですね。
だいたい「Good! How are you?」みたいな感じで返されるので、「I'm great! Thank you!」などと返答しましょう。
これからお客様をマッサージするのに、正直に「I'm bad.」なんて返しちゃうと、大丈夫かよコイツ?ってなってしまうので、気をつけましょう。
2. 予約の確認
「ご予約はされていますか?」
Do you have a reservation?
ドゥユーハヴァ リザベイション?
予約の確認がある場合は「Reservation」という単語を使います。
さいごに「ベイション⤴」と上げる感じですね。
発音に自信がない場合は、「Did you book? ディジュー ブック?」でも良いですが、相手がネイティブじゃないと通じない可能性はあります。
と言うか、そもそも予約していたら分かるだろ?といった感じなので、「May I have your name?」と名前を伺うか、男性なら「Mr. 〇〇?」(ミスター)、女性なら「Ms. 〇〇?」(ミズ)、迷ったらファーストネームで直接伺っても良かと思います。
「Yes」となったら、「お待ちしておりました。」の意味の「We've been expecting you. ウィーブビーン エクスペクティングユー」とお迎えしましょう。
「waiting for you」でも間違いではありませんが、より丁寧に伝えたければ「expect」を使用するといった感じです。
3. コースの確認
「どちらのコースにされますか?」
Which course would you like?
ウィッチコース ウッジューライク?
コースの確認ですね。
Whatでも通じますが、「この中から選ぶ」という意味では、Whichの方が最適です。
「Which course」でも「Which massage」でも良いでしょう。
最後は、「do you like」よりも「would you like」の方が丁寧なので、接客には向いています。
めちゃめちゃフランクにいきたいのであれば、
Which course you like?
ウィッチコース ユーライク?
What kinda massage you like?
ワッカインダマッサージ ユーライク?
とかでもイケちゃいます。
4. カウンセリングシート記入
「こちらにご記入をお願いいたします。」
Could you write down, please?
クッジュー ライダウン プリーズ?
カウンセリングシートがある場合の、記入を促す際ですね。
「Could you fill out this sheet, please?」の方が正確ではありますが、「fill out」や「fill in」を知らない方もいると思うので、「書く」の「write ライト」でOKです。
downはあってもなくても通じるので、「write this」などでも良いでしょう。
「サインのご記入をお願いいたします。」
Sign here for me, please?
サインヒア フォーミー プリーズ?
シートの最後に署名をお願いする時ですね。
「サイン プリーズ?」でも全然OKですが、「Sign here for me, please?」というフレーズが、アメリカではなんとなく決まり文句のような形になっています。
おそらく、カウンセリングシートには、病気・怪我・妊娠の有無を記入する項目があると思うので、「If you don't have any problems, please sign here. 問題がなければサインをお願いします。」と、確認をつけ加えても良いですね。
5. 着替えのご案内
「こちらにお着替えください。」
Please change your clothes.
プリーズ チェンジ ユア クローズィズ
着替えがある場合は、こちらの言い方が簡単で通じやすいです。
着替えがない場合に、勝手に脱ごうとする方も現れるかと思いますが、そんな時は、「You don't need to. ユードンニートュー」(必要ないですよー)や、「Keep it on! キーピロン」(着たままで!)と言ってあげましょう。
5. 施術時の会話
「本日担当させて頂く〇〇です。」
Hello, I'm 〇〇. I'll be your therapist today.
ヘロー アイム 〇〇 アイルビー ユア テラピスト トゥデイ
初めに自分の名前を名乗った方が親切ですし、お客様も安心できるので行いましょう。
本来なら当然ですが、名乗らないセラピストさんも見受けられますので、そこは改善していきましょう。
「I'm ~」でOKですね。「My name is ~」はあまり使わないかなぁ。。
「セラピスト」は英語だと「テラピスト」に近い発音になりますが、どちらでも通じるでしょう。
「How are you today?」や「How do you feel today?」と、体調を聞くとより親切でしょう。
「お疲れの箇所はありますか?」
Which parts are you tired?
ウィッチ パーツ アーユー タイアード?
お疲れの箇所を聞く場合は、様々な言い回し方があるのですが、「ウィッチ パーツ アー ユータイアード?」と、ゆっくりはっきり言うのが、僕の経験上一番伝わりやすかったです。
「Which parts」を「Where」にしても、問題なく伝わるはずです。
「特にどこを重点的にマッサージしますか?」
Where would you like a massage, especially?
ウェア ウッジューライク マッサージ エスペシャリー
直訳すると「特にマッサージされたいのはどこですか?」といった意味合いですが、これが一番伝わりやすいでしょう。
この際の「massage」は「receive massage」(マッサージを受ける)の意味合いも含んでいるので、これで大丈夫です。
「お怪我はありませんか?」
Do you have any injuries?
ドゥユーハブ エニ インジュリーズ?
怪我や触ってほしくない箇所を聞く場合は、こちらでの質問だけで大丈夫でしょう。
「injury 怪我」の複数形で、「injuries」になりますが、まぁinjuryでも問題ないです。
触って欲しくない箇所がある場合は、この時点で伝えてくるでしょう。
頑張って聞きたい時は、「Do you have any parts you don't want me to touch?」といった感じになります。
「うつ伏せでお願いします。」
Face down, please.
フェイスダウン プリーズ
「仰向けでお願いします。」
Face up, please.
フェイスアップ プリーズ
うつ伏せや仰向けは、色々な表現方法があるのですが、「face down」「face up」が一番伝わりやすいです。
色々試しましたが、結局ココに落ち着いています。
横向きは「sideways」で良いかと思います。
施術中に呼びかける時は、男性なら「Sir」(サー)、女性なら「Ma'am」(マーム)が一般的ではあったのですが、現在は死後になりつつあるのかもしれません。
Mr.(ミスター)か、Ms.(ミズ)を使用する方が堅苦しくなくて良いかもです。
さらに言えば、昨今はジェンダーニュートラルな時代なので、それさえも推奨されなくなる可能性もありますね。
ファーストネームで呼ぶか、気乗りしなければ「Excuse me?」しかないですね。
「力加減はいかがですか?」
How is the pressure?
ハウ イザ プレッシャー?
マッサージの強さや力加減を聞く場合は、圧を意味する「pressure プレッシャー」が伝わりやすいですね。
「strength」でも良いですが、少し発音が難しいので。
「もっと強い方が良いですか?弱い方が良いですか?」
Would you like harder or softer?
ウッジューライク ハーダー オア ソフター?
圧の好みを聞く際ですね。
「strong / weak」よりも、「hard / soft」の方が適しています。
単純に、「Would you like Harder? Softer?」と聞いても良いですし、強すぎるか弱すぎるか聞きたい時は、「too hard? too soft?」で通じます。
「なにか要望があればお伝えください。」
If you have any requests, please let me know.
イフ ユー ハブ エニ リクエスツ プリーズ レッミーノウ
要望を聞く時ですね。
少し堅苦しい感じにはなりますが「リクエスト」が広く知られているので伝わりやすいでしょうか。
僕は「favor フェイバー」(お願い事)という単語をよく使いますが、意味が正しいかはわかりません。
「ここ凝ってますね~」
It's so stiff here!
イッツ ソー スティッフ ヒア!
凝っていると言われると、なぜか嬉しくなるお客様がいるんですよね。
「お疲れですね~」と言ってあげると、共感してくれていると感じるのかもしれません。
外国人のお客様も例外ではないので、強調したい時は「It's soooooooo stiff!」と伸ばしてあげましょう。
別におすすめしている訳ではありません。
「お疲れ様でした、今日は以上となります。」
Thank you for your time. That’s all for today.
センキューフォー ユアタイム ザッツオール フォートゥデイ
「お疲れ様でした」に最適な英語はないので、「Thank you」や「Thank you for your time」が良いでしょう。
「That’s all!」だと「はい、終わり!」みたいな少しきつい感じになるので、「for today」を付け足して「今日は以上となりますが、また来てくださいね~」といった感じに含みを持たせると良いでしょう。
6. お会計
「本日のお会計は○○円でございます。」
Your total is 〇〇 yen.
ユア トーラル イズ 〇〇 イェン
「total」って意外と発音が難しいのです。
「た」を発音せずに、「トーラル」か「トーダル」といった感じになります。
「It will be ○○ yen.」とかでも良いですね。
現金かクレジットカードか電子マネーかの支払い方法を聞く時には、「How would you like to pay?」「Cash or credit?」といった具合ですね。
7. お見送り
「本日はお越し頂きありがとうございました。」
Thank you so much for coming today.
センキュー ソーマッチ フォー カミン トゥデイ
「またのお越しをお待ちしております。」
Hope to see you again.
ホープ トゥ スィーユー アゲイン
「よい1日を!」
You have a great day!
ユーハヴァ グレイデイ!
お見送りの際の英会話だとこんな感じで良いでしょう。
「またのお越しをお待ちしております。」は「We are looking forward to serving you again.」でも丁寧で良いのですが、少し堅苦しいので、「Hope to see you again.」の方が親しみを感じて僕は好みです。
最後のお見送りの言葉は、「Have a nice day!」だと、ちょっと使い古された感じがあるので、「You have a great day!」や「You have a wonderful day!」と、頭に「You」をつけることで、「あなたにとって良い一日を」的に特別感を表現することができます。
マッサージ施術時の英語フレーズシート【フリー素材】
マッサージの施術時に使える、英語フレーズシートを作成しました。
できれば、頑張って会話をして伝えて欲しいところではありますが、どうしても伝わらない時にご使用ください。
外国人お客様が多い温浴施設で働いている時は、年配の方はこのシートを直接お客様に見せて要望を聞いていましたね。
フリー素材となっていますので、プリントアウトしてご自由にお使いください。
クリックで拡大できます。
マッサージ用語の英単語集
マッサージ用語の英語バージョンを紹介していきます。
筋肉などはかなり難しいので、体の各パーツや不調を表す英単語を図解でまとめました。
お子様のお勉強にもどうぞ。
こちらもフリー素材となっていますので、ご自由にお使いください。
【BODY PARTS & TROUBLES】体のパーツと不調を表す英単語
クリックで拡大。
その他のマッサージ用語
マッサージ師
a massage therapist
ア マッサージ セラピスト
男性は「a masseur ア マッスワー」、女性は「a masseuse ア マッスース」と呼ぶこともあるが、今はあまり使いません。
マッサージをする
massage
マッサージ
「massage」がそのまま動詞になります。
「マッサージして欲しい?」なら、「Do you want me to massage?」や「Would you like a massage?」になり、「マッサージしてあげる」なら、「I will massage for you.」や「I will give you a massage.」になります。
動詞と名詞に変化するので注意ですね。
マッサージを受ける
get a massage
ゲッラ マッサージ
僕はずっと「get a massage」を使っていたのですが、ネイティブの人に「receive?」って聞き返されたので、そちらの方が伝わりやすいかもしれません。
なんとなくですが、人に聞く場合は、「How often do you receive a massage?」(どのぐらいマッサージ受けるの?)のように「receive」を使った方が伝わりやすくて、自発的に言う場合は、「I wanna get a massage.」や「I wanna have a massage.」(マッサージを受けたい)が適しているのかなぁ?といった感じです。
この場合は「a」をつけて、「massage」を名詞扱いにしますね。
単純に、「I wanna go to massage.」でも全然伝わりはします。
揉む
kneed
ニード
「k」の発音はせずに、「ニード」になります。
ニーディングは、エステやオイルマッサージで良く出てきますよね。
押す(圧す)
push
プッシュ
「もっと強く圧しますか?」という場合は、「Do you want me to push harder?」となります。
指圧は「shiatsu」でも通じますが、中国の推拿(tui na)を含めた、指圧療法や押圧療法の総称として「acupressure」(アキュプレッシャー)という単語が主に使われます。
叩く
tap
タップ
マッサージで使用する時の「叩く」は「tap」を使います。
肩たたきなら「shoulder tap」、叩打法は「tapotement」(タポートメント)と呼びます。
さいごに
これからますます訪日外国人の数も増加し、日本の繊細な技術とホスピタリティ精神が満載のマッサージを楽しみに受けに来るお客様はどんどん増えていくことでしょう。
ぜひ、本記事で紹介した接客英語フレーズやマッサージ英単語を参考にして、ご自身のセラピスト人生に役立てて頂ければ幸いです。
僕がセラピストとして「気持ちいいマッサージ」を追求してきて分かったことを下の記事に記していますので、マッサージセラピストに興味がある方はご覧いただけると幸いです。
気持ちいいマッサージを追求して分かったこと
気持ちいいマッサージの追及こそが、私のセラピスト人生においての最大のテーマである。 もちろん、リラクゼーションとはいえ、体の不調を何とかしたいと来られるお客様が大半な訳だから、コリや痛み ...
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